メモアプリの比較

Evernoteからの移行用にメモアプリを探してみた。

現状、Apple純正のメモ.app(Notes.app)をメインに、Bearも検討し両方のアプリにEvernoteにある2万以上あるノートを食わせてみて、動作が重くならなないかなども含め検討中。
私が必要としている要件は以下にまとめた。

外部リンク 内部リンク 共有 API連携 添付 書き出し 作表
Evernote
Appleメモ × ×
Bear × × × ×
OneNote ×
最初にあなたがWindowsユーザであればOneNoteは乗り換え先の第一候補だろう。ほぼ全ての機能が実装されているし、OneDriveのストレージに余裕があれば、アプリケーション自体は無料で使用できる。
OneNoteで気に入らない部分の一つ目はそのUIである。これがWindowsの作法だと言われればWindowsユーザには気にならないことなのかもしれないが、リボンインターフェースの不評は概知の通りだ。
二つ目はメモの仕様だ。OneNoteは自由にレイアウトが作れる。クリックしたところからテキスト入力ができ、好きなところに画像が貼れる。そうWordなどでテキストボックスを作るのと同じだ。シンプルに上から詰まっていくプレーンなテキストメモは作成できない。Excelを方眼紙の様に使う方には良いかもしれない。
それでも全体としてこの2つが気にならなければ良いアプリだと私は思う。
しかし残念なことに私はMacユーザでiOS使いである。もちろんmacOSにもiOSにもOneNoteは存在する。しかしあのUIはやっぱりいただけない。
そこで冒頭に書いた様に、Apple純正のメモ.app(Notes.app)とBearが主要な候補になった。
以下、機能の実装状況を見ていきたい。

外部リンク

外部リンクはWebや、特にiOSにおいてはスキームを利用して他のアプリケーションにリンクする機能。
これは基本ほとんどのアプリケーションが対応している。

内部リンク

なぜこれが出来ない?
外部リンクと同じハイパーリンクを置くだけなのだが、Appleのメモ.appでは出来ない。
私はEvernoteで多用していたのだが、もしAppleメモ(Notes.app)を使うなら内部リンクを利用しての整理を諦めてフォルダ管理をするしかないかも知れない。
私は従来EvernoteでWikiシステムのような内部リンクによるデータベースの閲覧機能を実現していたので、この変更は大変だ。
一方Bearを利用すれば、タグによる階層管理ができるので、こちらの方が自由度は高いし、Evernoteからノートを読み込んだ場合にも、利用頻度の高いノートから徐々にタグに更新していくなどの運用が可能。Bearは内部リンクも実現している。
ただ、内部リンクはメモそれぞれのIDにリンクを貼ることで実装・動作しているので、使用するアプリが変わるとリンクも全て貼り直す必要がある。よって、Bearを使うとしてもタグでの整理をメインに、一部リンクを貼り直しする形にしようと思う。
どうしてもAppleのメモアプリで内部リンクを実現したい場合、無理やり実現する方法が無いわけではない。しかし手順が複雑なのと動作が私の環境では重く常用できるものではないと判断した。

共有

基本これができるものと考えていたがBearは出来ない。Evernoteの2万近いノートをBearに移動させてから気づいた。
仕事・家庭でノートを共有編集・閲覧したい場合Bearは現状(2020.11)使えない。
各所からの要望で比較的早く機能実装されそうな気もするが、iOSでアプリケーションを購入しようとする先には「Bear

プライベートメモ」と書いてある。プライベートメモだから共有は必要ないという開発方針なのかもしれない。

2020.11 Apple Store App より

API連携

これも実現しているメモアプリは少ない。
具体的には私の場合ScanSnapというドキュメントスキャナからクラウド連携でスキャンした画像、PDFを直接Evernoteへ送っていたのだが、これができるメモアプリ
が他にない。
PFUの連携するクラウドサービスを見ても、ドキュメント管理の欄にあるのはクラウドストレージサービスばかりで、メモアプリ
はEvernoteだけだ。
PFUがScanSnapをどれだけ海外で販売しているのか、海外でドキュメントスキャナの主流はどこのメーカーなのかが分からないので、PFU側の営業努力が足りないのか、アプリ製作者側の情報収集能力が足りないのかは判断ができない。
これを解決する手段として自分が選んだのは、ScanSnapでデジタル化した情報を、直接メモアプリ
に送るのではなく、一旦Dropboxの特定のフォルダに保存する事だ。そして時間のあるときにmacOSや、iOSからメモアプリに貼り付ける。
なにやら手間が一つ増えてしまうようだが仕方ない。しかも実際にはEvernoteに直接送っていた際も特定のフォルダ(未整理)に送信し、タイトルを付け直したりして見直しは必ず行っていたので、これが一つのアプリで完結しなくなっただけで、手間は変わらないと考えることもできる。実際未整理の情報を検索した時に一度で見つからず、メモアプリとDropboxの両方を検索することになることもあるだろうが、ここは今のところ解決策が見つかっていない。
解決策があるとすれば、macOSのフォルダアクション機能を使い、フォルダに新しい書類がアップロードされたら自動でメモアプリにその書類を渡し、新規メモを作成する事を自動化することだが、私にその能力はない。残念だ。
API連携は他にiftttを利用してtwitterなどのお気に入りを自動転送していたこともあったが、現在はifttt自体の利用をやめたため、私には不要。

添付ファイル

これはほとんどアプリが対応している。△にしたのは添付ファイルの扱い方だ。Evernoteは添付ファイルがアプリ内で閲覧できる。いやできた2020.10までは。これが乗り換え先を探す要因となった。
Appleメモアプリの動作は問題ない。Bearも悪くはない。

書き出し

Evernoteの様に仕様が自分に合わなくなったり、そもそも開発がストップしてしまった時のためにアプリケーションから汎用データへの書き出し機能があるとありがたい。またデジタル化を進める上でバックアップは必ず必要になる。
しかし現状メモを記述する汎用データというのは標準規格が存在せしないと思われる。テキスト、リッチテキスト、HTMLなどへの書き出しが可能なものが多いが、添付ファイルも含めて書き出せるものは少なそう。
汎用フォーマットでの書き出しがなくても、アプリケーション専用フォーマットでの書き出しだけでもあるとありがたい。多くのアプリケーションは専用フォートの中身がXMLなどで記述されていたり、そうでなくてもEvernoteの.enexのように他のアプリケーションが読み込みに対応している事が多いからだ。
人気のアプリケーションからのシェアを奪いたいメモアプリは大抵、それら専用フォーマットからの読み込みをサポートしている。そういう意味でも乗り換え先のアプリはある程度人気のあるものにしておかないと、後々書き出したファイルを乗り換え先で読み込めなくて困ることになる。
AppleメモはmacOS、iOS、iPadOSで標準搭載されているという意味で大変シェアのあるものだとは思うが、書き出し機能が一切ないのが辛い。唯一あるのはPDF書き出し。これはメモをプリントしているのと何ら変わりない。一方Bearは優秀。
バックアップ作成の意味も含めて書き出し機能は是非実装してほしい。

作表

これも当たり前の機能かと思われたが現状Bearには出来ない。Markdownが使えるので使えるものだと考えていたが動作しないし、Markdown Guideを見ても表(Tables)のサポートはNoになっている。
テストでEvernoteから読み込んだ表は全てセルごとに改行されたテキストになっている。
まあ、必要なものから徐々に成形していくしかないか。

メモアプリ の重要性

デジタル化を進める中で、もっとも重要と私が考えているのがメモアプリだ。専用アプリで管理する写真や動画以外全てをこの中に収めたい。一カ所で管理し検索・利用できる事は利便性を上げる上でもデータの保存性を考える上でも重要だと考える。

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